Shinbou ✕ ShinMaywa辛坊治郎 ✕ 新明和

そこまで喋っていいんかい(いいんです!)

辛坊治郎
1956年4月11日生まれ。讀賣テレビ放送株式会社の元解説委員長を務める。
現在はフリーキャスターとして「たかじんのそこまで言って委員会」をはじめ、数々のテレビ番組にレギュラー出演中。
シンクタンク「株式会社大阪綜合研究所」代表。

2013年、太平洋横断中にヨットが浸水。
その際、新明和工業が製造する救難飛行艇「US-2」に救援され一命をとりとめたキャスター辛坊治郎氏が、新明和を支えるエース社員6名に舌鋒鋭く切り込んだ座談会。
次々と明らかになる新明和の知られざる真実と魅力の数々は、まさに「そこまで喋っていいんかい!」

Vol.1で、なんで新明和に?

まず、入社動機を聞きましょうか

辛坊
今井さんは文学部文学科。
めずらしいんじゃないですか?
今井
はい、周りにはいないですね。
辛坊
それはそういう人材を受け入れる土壌が新明和にあるのか、それとも今井さんが変わっているのか(笑)
今井
人事の方の懐が深いんだと思います(笑)入社動機ですが、学生時代に紳士服のアルバイトをしていまして。このお客さんの体型ならこれがいちばん似合うとか自分の提案で喜んでもらえるのがモチベーションだったんです。独自性の強い製品のある会社でそんな仕事をしたいなと思って新明和に入社しました。
辛坊
さすが、紳士服の販売やってただけあってあか抜けてますよね。藤本さんは工学部船舶海洋工学科。船舶海洋工学科っていうのは設計するところなんですか?
藤本
造船に関わる技術を勉強するところですね。
辛坊
それがなんで新明和に?
藤本
もともと乗り物が好きで、船舶って面白いかもと思って入学しました。でも就活の時は造船不況で、造船会社は大学院生しか採用しなかったんです。
そんな時に私の兄の友達が新明和で働いているのを知って、「こんな会社あるんや」と。当時は推薦でしか応募できなかったんですが「会社見学させてください!」と直接電話しました。
知れば知るほど、メジャーではないけど特殊なことをやっているカッコよさがあるシブい会社だなと思いまして。
辛坊
メジャーではなく、シブいから選んだ!なるほどねー。
さて、増田さんは法学部法律学科。
今やってらっしゃることと法律学科にはどういう関係が?
増田
まったくないです(笑)
辛坊
そんなもんですよね。私も法学部出身ですが、社会に出て法律なんて使ったことないですもん。で、なぜ新明和に?
増田
学生時代にずっとバレーボールをやってまして、みんなでひとつのものを作り上げる、チームで何かをするというのが大好きだったんですね。
そういうスタイルで仕事ができる会社を選べば長く続けられるんじゃないかと思って、新明和をずっと志望してました。
辛坊
では、根波さんの入社動機は?というか、根波さんってめずらしい苗字ですね。
根波
出身は広島です。でも、よくタイ人に間違われるんですよ。
タイの王子様ですか?って。
辛坊
確かに似てる(笑)
根波
飛行機に乗ると日本語で話しかけてもらえないんです。
辛坊
そんなことは聞いてない(笑)志望動機は?
根波
大学は滋賀でしたし、実家に近いところで働きたかったのでできれば関西の会社がいいなと思ってました。強くこだわったのは、どんな部署に配属されてもやりがいを持って働けること。新明和ならどの事業部に行っても愛着を持てる確かな製品や技術がある。
そこが魅力でしたね。
辛坊
それは大きなポイントですね。末廣さんはどうですか?
末廣
航空機の開発に関わりたくて、当然大手企業も考えていました。
ただ、いろいろと調べるうちに関われる仕事の幅が狭いかもと思ったんです。 一方、新明和で働く大学の先輩は「新明和はよくも悪くも入ったらいろんなことをやらされるよ」と。覚えることは多いけど若手にいきなりすごいことをやらせてくれると聞いて、それがいいなと思いましたね。あとはやっぱり飛行機という唯一無二の技術を持っている点が大きな決め手になりました。

その格好、どう見たってアパレルの人だよね。

辛坊
ところで、ドレスコードってあるんですか?会社によってはボタンダウンシャツはダメとかありますけど。
一同
(顔を見合わせて)何もないですね。
辛坊
それは楽ですね。スーツはこれじゃなきゃダメ、ネクタイはこれじゃなきゃダメとかだと息がつまるもんね。でもそれは仕事ができないとダメなんでしょう?
一同
(声をそろえて)はい!
辛坊
今井さんの格好なんて、どう見たってアパレルの人だもんね。
今井
本当は赤い靴下とか履きたいんですけど、今日はこれくらいに抑えてます(笑)
辛坊
他社より自由だと思います?
増田
自由だと思いますね。私は流体事業部で下水道などで使われる水中ポンプの販売をしているんですが、競合他社は必ず作業着で営業されています。
自分たちはスーツでもいいですし、時と場合によって臨機応変に使い分けています。
辛坊
神澤さん、なんとなく女性に人気がありそうな感じがする。
神澤
そんなことはないですけど。私、社内では昭和初期の男と呼ばれてまして。
辛坊
なんで?
神澤
どうしても礼儀とか気になるんですよね。
辛坊
あー、最近の挨拶できない若者とかね。
神澤
そうですね。私も先輩にそう教わってやってきてますから、礼儀と元気は譲れないですね。
辛坊
そうなんですよ。学生の皆さんに言っておきますとね、部長になったって新入社員とかこわいんです。初対面の人間は誰だってこわい。そんな時に距離を縮める唯一の方法は、敵意がないことを示すこと。それが人間関係構築の第一歩です。敵意がないということを示すのは、目を見て「おはようございます」というだけ。他には何も要らないんです。これは人生の中でポイントになるはずだから覚えておくといいですよ。

防衛産業の一角を担っている新明和工業といっても決して四角四面ではなく、いい意味でフランクな会社でした。6人全員が「いいところで働いてはるな」って感じを醸しだしてて、みんな好感もてましたね。普通6人もおったら、ひとりふたりイヤなヤツがいるもんだけど(笑)

Vol.2仕事、おもろいですか?

新明和の技術力は日本の宝です、本当に

辛坊
藤本さんは41歳で技術部長!41歳で部長って早くないですか?
藤本
同期でもう1名くらい部長がいますね。
辛坊
私たちの感覚で言うと、部長っていうと50代ってイメージがありますので、若いなぁと。藤本さんのやりがいは?
藤本
旅客機は世の中に何千機とありますが、US-2をはじめとした飛行艇は本当に数少ない機体しか飛んでいないわけです。それが人命を救っているのは本当にうれしいことですね。やっぱりかわいくて仕方がないですし。初飛行の前はすごくドキドキしましたし、その前日も機体からなかなか離れない技術者がたくさんいました。
辛坊
本当に日本の誇りですよね、US-2も新明和の技術力も。で、末廣さんがその航空機の検査をしていらっしゃる。末廣さんが手を抜いてたら私は助からなかったわけで(笑)新明和に入ってこれは予想どおりだった、これは予想外だったとかありますか?
末廣
いちばんびっくりしたのは、TOEICの点なんて全然低いのにいきなりお客さんの前に出されて「英語でしゃべっとけ」と言われたんです。いい意味での修羅場を味わえました(笑)会社に入ってからそんなに英語の勉強はしてないんですが、結果TOEICの点は上がりました。海外出張も年に2~3回はありますし、今では普通に会話できるようになりましたね。
辛坊
それはすごい!すごいですね、本当に。さぁ、次は根波さん。産機システム事業部のPBプロジェクトというのは?
根波
PBというのはパーティクルビーム、つまり粒子ビームのことでして、プラズマやイオン、電子などを応用して世の中の困りごとを解決しようというプロジェクトです。現在の5事業部に加え、もうひとつの新しい事業部となれるような存在を目指しています。
辛坊
となると、パーティクルビームが将来的には流体やパーキングのように事業部としてひとつの柱になっていく可能性を秘めている、と。
根波
そうですね。例えば、プラズマを使って針の先端を本当に小さなナノオーダー、ミクロンオーダーで研ぐことで痛くない注射針を作ることができます。1日に何回も注射を打たなければならない方々の負担を我々の技術で緩和するなど、これから世の中で注目され、そして他社にはない技術で新しい事業体となる組織を作っていこうと頑張っている最中です。

なんか、すごく楽しそうっすね

辛坊
私ね、新明和と聞いて最初に思い浮かぶのが空港のボーディングブリッジ(航空旅客搭乗橋)。新明和って書いてありますよね。あれはどの部署に属するんですか?
根波
今井くんのパーキングシステム事業部です。
辛坊
パーキングなんだ!
今井
もともとは産機システム事業部が取り扱っていましたが、今はパーキングです。
辛坊
結構なシェアじゃないんですか?
今井
そうですね。成田空港さんや伊丹空港さんをはじめ、国内の空港では高いシェアを維持できています。
辛坊
海外でも使われてるんですか?
今井
海外でも使われていますね。東南アジアの空港では入替も含めて検討していただいています。シンガポールのチャンギ国際空港(アジア最大規模)など大規模な空港でも数多く使われています。
辛坊
そう考えると、普段は気がつかないけど実は新明和ってものも結構ありそうですよね。今井さんが携わる機会式駐車設備というと具体的にはどんな?
今井
上に積んでいくタワー式の駐車設備ですね。非常に狭い敷地でも何十台も駐車できます。
辛坊
どうでもいいこと聞いていいですか。あれっていくらくらいするんですか?
今井
いちばん高いのがタワー型マンションに入っているビルインタイプというものなんですが、それですと1基で110台くらいは収容できて、1億数千万円とかです。
辛坊
それって他の会社でも作ってるんですか?それとも新明和だけの特殊な技術なんですか?
今井
メーカーさん自体は何社かいらっしゃいます。それぞれの技術や特徴がありますね。
辛坊
新明和の特徴は?
今井
お客様の大事な資産である車を守るという思想、安全性第一でやってます。災害が来てもお客様のクルマを必ず守る。圧倒的に品質で勝負しています。
辛坊
タワー式の駐車場に入るとき、やっぱり新明和の駐車場にとめたいと思います?
今井
昨日泊まったホテルでもチェックしたら、弊社製造の駐車場でした。ちゃんと営業しているな、と。
辛坊
(笑)みなさん、なんかすごく楽しそうっすね。
今井
天職というと言い過ぎかもしれませんが、非常に楽しくやってます。
辛坊
すごくいいですね。さて、神澤さんは街を走るダンプカーとかミキサー車とかゴミ収集車とか働くクルマの荷台、つまり特装車に携わる営業ですがあれって1台なんぼするんですか?関西はなんでも値段を聞くことになってまして(笑)
神澤
荷台部分と車体部分をあわせて2000万円くらいでしょうか。
辛坊
あれだけの工夫や複雑な機構があって意外とお値打ちな。
じゃあお前買うかと言われたら要りませんが(笑)神澤さんは何台くらい扱ってるんですか?
神澤
同時並行で200台くらいですかね。
辛坊
多いですねー。じゃあお客さんとここの部品をどうするとかひとつひとつコミュニケーションしながら進めていくんですね。
となるとコミュニケーション能力ってとても大切ですか?
神澤
そうですね、それぞれのキャラクターによりますけどコミュニケーションは基本ですね。
辛坊
向き不向きはありますか?
神澤
楽観的なほうがいいかと思います。商売の件数が多いのでいちいち滅入ってるとしんどくなりますし。
辛坊
さて、最後は増田さん。流体事業部でも新明和の技術ってすごいんですか?
増田
そうですね。ポンプを製造して約60年くらいになりますが、これは戦後エンジンを作っていた時代にエンジンポンプから派生した事業でして、他社さんにも負けない歴史があります。
辛坊
全世界的にキレイな水の需要が高い中で、活躍の場は海外にもあるんですか?
増田
事業部内でも世界に向けてのトピックスがキーになっています。人口が多く、発展途上の地域はようやく水が通り始めたばかりですし、モラルや衛生面への意識が芽生えてくれば水中ポンプなどが必要とされます。いまは来たるべきその時を見据えて、プラントメーカーさんと共働させていただいています。
辛坊
「大きな受注が決まったら必ず寿司食って帰る」みたいなセレモニーってあります?
増田
受注後、月末の金曜は18時過ぎに切り上げて近くの居酒屋さんに飲みに行きます。
辛坊
生きててよかった!って充実感が持てそうですね。
増田
すごく面倒を見てくださる上司の方が多いので、この人のために仕事をしているという結束感がありますね。

航空機だけでなく、その高い技術によって世の中に役立つ製品をたくさん生み出してるんですね、新明和って。みなさん、自分が関わる製品について自信を持って活き活きと語れるのが何より素晴らしい。一体感や達成感を感じられる働き方も新明和の大きな魅力とみました。

Vol.35年後、10年後はどこで何してます?

え!全員既婚者なんですか!?

辛坊
末廣さんですけどね、歳いってるように見えて若いんですよ、まだ34歳です。
末廣
はい、34歳です。学生のみなさん、驚きすぎです(笑)
辛坊
この人すごいんですよ。なにがすごいってね、こう見えてもフルマラソン2時間50分台で走るんです。
末廣
そうなんです。唯一の趣味がマラソンで。
辛坊
その上、出勤前に毎朝15キロ走ってると。
末廣
はい。ちょっと気持ち悪いっすよね。
辛坊
毎日ですか。
末廣
ええ。
辛坊
アホじゃないっすか(笑)
末廣
朝の出来るだけ早い時間に走ると、帰ってきても家族がまだ起きてないんです。だから、あまり罪の意識なく走れてます。
辛坊
毎日15キロを…すごいっすね。仕事、ヒマなんですか?(笑)
末廣
仕事のせいで趣味をやめたくないので、無理にでも続けようかなと。
辛坊
趣味と十分両立できる仕事だっていうことですね。
末廣
そうですね。
辛坊
今井さん、ちゃんと休みはとれてますか。
今井
はい。土日は完全に休めてますし、平日でも有休が比較的とりやすいので先月も長期休暇で海外旅行に行ってきました。
辛坊
え、どこに?
今井
ハワイです。
辛坊
1月にハワイ。
 
今井
はい。
辛坊
これ、特殊な事例なんですか?
今井
休暇はとりやすいです。
末廣
僕も来月ハワイ行きます。
辛坊
どんな会社や(笑)仕事さえちゃんとしていれば、文句は言われない会社?
今井
はい。上司の方も非常に理解がありますし、事業部がどこであってもそれは共通かと思います。
辛坊
神澤さんはどうですか?
神澤
社内の人間関係で悩んだことはないですね。みんななんでこんなに仲いいのかと今でも驚くことがあります。
辛坊
ちなみに今井さん、この中で一番若いですがご結婚は?
今井
はい、してます。
辛坊
いつされたんですか?
今井
一昨年、26歳の時です。相手は高校時代の友達の紹介です。交際期間は2年です。
辛坊
まぁ、それはどうでもいいです(笑)ちなみにみなさん全員既婚者?
一同
はい。
辛坊
あ、そうですか。そういう職場らしいですよ、学生のみなさん。やっぱり27歳以上の全員が結婚してるっていうのは、ぶっちゃけ給料も含めた社会的バックホーンがしっかりしているということです。今の時代、27歳で結婚すると言ったってなかなかできないもん。それだけでもちゃんとしてる会社と分かりました。ちなみに、社内結婚の方は?
藤本 末廣
はい。
辛坊
社内結婚ってどんな感じなんですか?
末廣
妻は育児休暇中ですが、今年5月からはフルタイムで働く予定です。
辛坊
社員同士が結婚すると奥さんが辞めなきゃいけないというのはない、と?
末廣
そういうことがあるのかなと思ってましたけど、実際に同じ工場で働いてますし、結婚を理由にどちらかが異動するとかはないですね。

最後に5年後、10年後の夢や目標を聞きましょう

辛坊
藤本さん、社長になりたいと思います?
藤本
思わないです。部長でもハンパない責任を感じているのに、これが社長になったらどないなるのかなと。なれるか?と言われても今の自分には務まらないですね。全員従業員を抱えて舵を切るというのは、相当大きな責任だろうなと思いますから。
辛坊
今の話で社長になるという決意が見えましたね(笑)同じ質問です。根波さんどうぞ。
根波
自分の中のマイルストーンはあって、7年後はちょうど40歳になりますがターニングポイントかなと思っています。M&A先の会社の社長くらいにはなっていたいですね。
辛坊
いいっすね。
根波
その先の10年くらいは、事業部化された組織で事業部長になっていたいです。
辛坊
なってる姿が見えた、今。では、神澤さんお願いします。
神澤
直近としては絶対的エースになれと言われているんですが、営業として優れ、拠点を背負える人間を目指しています。10年後はマネジメントで力を発揮したいです。
辛坊
ありがとうございます。続いて今井さんは?
今井
まずは営業として立駐のエキスパートになりたいです。その後は、会社を動かしていきやすくなる立場を目指し、事業部も会社も大きくしていきたいと思っております。
辛坊
すごくちゃんとしてますね。では、増田さんどうぞ。
増田
ちょうど3年前、3年後にどうなっていたいかを聞かれまして。食品工場や飲料水メーカーへの新規開拓から関係を作って、チームの一員として機能し任される人間になりたいと言いました。そして今、ある程度そういう人間として認めてもらえてるのかなと思います。5年後はこの経験を活かして、後輩の性格を見極めて仕事を任せるような立場になっていたいです。
辛坊
増田さんって、上司だったらいいなと思わせてくれる雰囲気を持ってますね。では、航空機事業部のおふたり。末廣さんと藤本さんに締めていただきましょうか。
末廣
会社的な目標としては、新明和発の国産ジェット機を作りたいです。個人的な夢はマラソンをもっと早く走りたい。2時間30分くらいで走りたいですね(笑)
藤本
まだ、構想中ですが、いつか民間旅客用の飛行機を生み出したいと思っています。日本やインドネシアといった島国には大きな需要があるはずですから。
辛坊
完成したらぜひ私買いますわ。まぁ、言うだけならタダなんで(笑)では、そろそろお時間のようです。みなさん、本日は長時間にわたってどうもありがとうございました。

地に足がつきながらもみなさん決して堅いわけではなく、ポジティブでチャレンジ精神にあふれてましたね。やっぱりモノ作ってる企業は今の技術を活かしながらこの先に新たな広がりを感じられる面白さがあると思います。新明和のように幅広い分野で高い技術力を持つ企業ならなおさらのこと。新明和、いい会社です!

創業100周年記念 スペシャル対談 
辛坊治郎×五十川社長