パーキングシステム事業は機械式駐車設備の開発から製造、販売、保守、運営管理、リニューアルまで一貫して担っています。
その仕事内容をエレベータ方式駐車設備「エレパーク®ET-E型(高層タイプ)」の開発を例に説明します。
開発に関わった人たち
私が携わった「高層タイプ」は、高さ100mを超えるビル内設置に対応するもので、配属された当時既に基本設計が終わり、性能確認試験の初期段階でした。私はエレベータを吊り上げるワイヤーロープとそれを巻き上げる滑車、エレベータを水平に保つ機械装置の耐久試験と改善を担当。それらの業務に機械や電気の設計担当者、安全性や耐久性を管理する品質保証課・検査課の担当者と協力して取り組みました。また、現地据付を指導・監督する工事技術部の担当者や協力工事会社の意見も参考にしました。
開発エピソード
「エレパーク®ET-E 型」高層タイプの性能試験と現地確認に要した期間は約3年。2009年2月にようやく第1号機を兵庫県宝塚市の高層マンションに納入することができました。最も苦労したのは、現地での最終確認という段階になって想定外の問題が発見された時です。納期が迫っており、厳しいスケジュールの中で再度検討・解析し、関係者と対策を協議しました。そして、そのまま現地で対策を講じて再確認。お引渡しを完了できた時は、長い間携わっただけに製品として世に送り出せる喜びを実感しました。
ココがすごい!
生産工場案内
「エレパーク®ET-E 型」は機械装置であると同時に建築物であり、設置場所によって条件が異なるため、1基ごとの受注生産です。まず工事技術部がお客さまと詳細に打ち合わせ、それをもとに設計部で装置を設計します。主要部分の組立は宝塚工場で担い、検査課による工場内検査を実施した後、現地へ出荷します。
エレベータ方式駐車設備「エレパーク® ET-E 型」への想い
駐車設備に要求される事項は、省スペース・耐震性といった構造的なものから、車を出し入れする際の待ち時間の短縮や利便性の向上といった使用上のものまで多岐にわたります。「エレパーク®ET-E 型」は私が入社以来携わってきた機種なので、より良い製品にしていきたいという強い想いを持っています。駐車設備の場合、納入先のお客さまと利用者が異なることが多いため、利用者の生の声をできるだけ製品に反映していきたいと考えています。
パーキングシステムの主な製品