PROJECT01特装車(ダンプトラック)

「お客さまの要望をカタチにする」という強い思いと確かな技術力。
それが、期待以上の製品へとつながる。

  • 営業
    立岡 直樹
    特装車事業部 営業本部
    ※所属は当時のもの

    営業としてお客さまの要望を聞き出すのはもちろん、車両メーカーや2次架装業者など関連する人々を取りまとめる役割をもつ。

  • 設計
    梅津 敦
    特装車事業部 寒川工場 設計部
    ※所属は当時のもの

    オーダーメイドのダンプトラックの設計を担当。車両メーカーとの調整を図りながら、お客さまの期待を上回る製品を追求。

FLOW

  • 営業・受注

    土木建築関係や官公庁などさまざまな業種でダンプトラックを必要としているお客さまにヒアリングを行い、要望を実際にカタチにできるかどうかを打ち合わせる。

  • 打合せ

    営業と設計者で打合せを行う。また、お客さまとの細かな打合せが必要な場合は設計者も同行し、お客さまのこだわりや細かな要望を聞き出しながら仕様を詰めていく。

  • 設計・確認

    設計部門で実際に図面を描き、価格や重量などの検討を行う。その際、お客さまに仕様の再確認を行い、変更と確認を繰り返して図面を仕上げていく。

  • 製造・品質検査

    部品を手配し、製造開始。成型、製缶、塗装、組立の各工程を経て完成となる。

  • 納品

    品質検査を行った後、お客さまへ納品。納車の際はお客さまのもとに営業担当が出向き、仕様の説明や動作の確認などを一緒に行う。これで実際に街を走ることとなる。

INTERVIEW

インフラ整備に不可欠で、輸送や作業の合理化に貢献するダンプトラック。
お客さまの使い勝手や使用目的に合わせ、お客さまの要望をカタチにする業界トップクラスの新明和工業のオーダーメイド製造とは――。

立岡
土木建築関係や官公庁をはじめ、日々さまざまなお客様と接していますが、求められるモノのレベルが年々上がってきていると感じますね。特に乗用車のように見た目を重要視し、塗装にこだわるお客さまが多いですね。
梅津
使い勝手はもちろんのこと、かっこよさも求められます。例えば10年に1回しか新車を買わないって決めているお客さまだとすると、向こう10年使う車となれば細部までこだわるのは当然。見栄えもよくしたいっていう要望はわかりますね。
立岡
営業としては、やっぱりお客さまの思いを実現したい。法規を逸脱するのはもちろんだめですが、そうじゃないなら要望はできる限りカタチにしたいといつも考えています。
梅津
法規の範囲で、「できるだけ大きく、(車高を)高く、費用は安く」という要望が多いですね。ただ、オーダーメイドって簡単ではなくて、部品も一から製造する場合もありますし、手間がかかります。でも応えてあげられたときにすごく喜んでもらえることがやっぱりうれしい。一度、上げた荷台を固定するジャッキをつけてほしいという難しいオーダーがあったのですが、いろんな部署に電話をして話を聞き、過去の事例をアレンジして実現したんです。とても喜んでもらえたけど、あれは本当にまいりましたね。
立岡
でもそれがうちの設計のいいところで、営業の強みでもあります。お客さんの作りたいように対応してくれて、要望以上のものを作ってくれますから。
梅津
オーダーメイドは作り方の基準もない。だからいろいろな要望を総合して、見栄えにもこだわったものが作れるんです。要望を聞いていると、新明和工業の営業は本当にお客さまと密にコミュニケーションしていると感じますよ。
立岡
昔ながらの義理人情に厚い世界が残っていますね。ただ安ければいいということでもなくて、人と人との付き合いの中で買いたいっていう人がわりといます。だからこそ言われた通りに作るのは当たり前で、要望以上のモノ、ライバル会社以上のモノを作って応えたいと思うんです。
梅津
そのために、自分の考えた通りにできるところがオーダーメイドの醍醐味ですね。自分のこだわりや個性を発揮できます。自分で絵を描いてモノにできるんだから、こんなに大きな喜びはありません。一般的には、設計といってもその製品のほんの一部のことしか知らない人がたくさんいますが、新明和工業では全部自分で担当できますからね。
立岡
営業もお客さまとの関係を良くするのはもちろんだけど、オーダーメイドはお客さまの思いをきちんと設計に伝えられることが満足度のカギになります。だから、社内のコミュニケーションはとても大切にしてきました。暇があったら工場に足を運んだりして。社内に思いを伝えられる人のほうが、逆にどんどん仕事が入ってくる気がしますね。ただ、お客さまの要望を聞いて、設計に「こうしてください」と言うだけで終わりじゃない。車両メーカーとの打合せもありますから。
梅津
車に詳しいお客さまのときは、僕らも一緒に出向いてそこで仕様を詰めることもありますよね。お客さまを交えて話すせっかくの機会だし、行くからにはそこで決めてやるという気持ちでいつも行っています。ダンプトラックは車両メーカーとの共同製品だから、部品を一つ変更するにも大変。車両メーカーで試験を行うこともあって、さまざまな制約がある中で設計・製造・品質管理が1チームで試験に臨む。普段の自社の工場とは勝手も違うし、慣れない場所や計画と違う現物での作業も多い。不測の事態にもチームでまとまって解決できた時には達成感がありましたし、チームとして信頼を得られたことがうれしかったですね。
立岡
既製品とは違って、お客さまが望んでいる物をいかにカタチにできるかが勝負。オーダーメイドは、それだけお客さまと話し合うことも多く、親密になれます。そこでお客さまの要望や想いが詰まった製品を世に送り出せることが何よりうれしいんです。
梅津
ダンプトラックはインフラ整備には欠かせませんし、見えないところで社会を支えている仕事だというやりがいもあります。意外と普通に街中でも見かけますしね。自分のアイデアが形になって街を走っているって、おもしろいし、すごいことだと思う。子どもに自慢できる仕事ですね。

POINT

私たちの「応え」

お客さまの要望どおりに作るのは当たり前。
私たちの応えとは、お客さまが求めていることの本質をつかみ、期待以上の製品を提供し続けることです。